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依存症治療拠点機関/依存症専門医療機関

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社会生活技能訓練(SST)

社会生活技能訓練(SST:social skills training)は、認知行動療法に基づく精神科リハビリテーションです。1970年にアメリカで誕生し、日本では1994年に診療報酬化されました。人間の学習理論にもとづいた、理論的背景のある治療法です。

SSTは、リカバリーの考え方を重視しています。リカバリーとは、「その人が、その人らしく、納得のいく人生を送れるようになること」です。現在では、医療分野だけでなく、社会復帰施設、作業所、矯正施設、企業、学校など様々な場面で実践されています。メンタルヘルスの向上にも役立ちます。

当院のSST委員会は、医師・看護師・薬剤師・作業療法士・精神保健福祉士・栄養士・公認心理師など多職種による構成メンバーで組織され、SST関連のプログラムの企画・運営を行なっています。対象者の方が、自分の強みをいかし、自分らしく主体的に生きられるようになることを願って、以下のプログラムを提供しています。

コミュニケーション

自分の気持ちや考え、要件をうまく相手に伝えられるようになることを目的としています。そのために、一人一人の目標にむけ、ロールプレイでコミュニケーションの練習をします。困っていることをうまく解決する方法も学びます。人とのやり取りがスムーズになったり、行動の選択肢が増え、ストレスが減り、自信がついていきます。

心理教育

症状や薬についてのDVDを見て、精神科の病気に対する理解を深めたり、服薬の重要性、ストレスと症状の関係などを学びます。治療スタッフに、病気や薬についてわからないことをたずねる練習も行います。病識をつけたり、再発を防いだり、ストレスに対処する力を身につけ、主体的にご自身の治療やリハビリテーションに関われるようになることを目指しています。

退院準備

長期入院を経て、地域への退院を目指す方のためのグループです。症状や薬、ストレス対処について学ぶと同時に、金銭管理、食事の管理、生活訓練施設での外泊体験、地域の社会資源見学、デイケア見学など、体験型のプログラムを多く取り入れることで、退院後の生活のイメージがつきやすくなっています。退院して地域で生活している仲間の体験談を聞く場もあります。安心して地域で生活していけるよう準備ができます。